会津の人々から守られてきた
「民芸品(みんげいひん)」
いにしえから重要な歴史の場所となってきた福島。
そんな福島県では、代々受け継がれてきた「民芸品」が数多く育まれてきました。
伝統的な技を今でも伝え続けている民芸品をご紹介致します!
「民芸品」とは?
「民芸品」は生活の中から生まれ、日常的に使われる地域独特の手工芸品のことです。
どれもその土地に伝わる伝統が色濃く出ており、中には歴史的価値があるものも存在します。
■ 会津絵ろうそく
絵ろうそくは武家社会で貴重なものとして大切にされてきました。
高級嗜好品で、主に菊や牡丹・梅などの華やかな絵柄が描かれ、主に神仏用や結婚式などに飾られます。
一本一本が手作りで、今では季節に合った絵など絵柄はさまざまです。
■ 会津塗(あいづぬり)
会津塗は、福島県会津地方で作られている漆器です。
製造工程において、お椀等の丸物とお盆・文庫等の板物に分類され、松竹梅(しょうちくばい)と破魔矢(はまや)を組み合わせた模様は会津絵(あいづえ)と呼ばれています。
天正18年(1590年)、蒲生氏郷(がもううじさと)が領主になり、近江の木地師(きじし)や塗り師(ぬりし)を会津に移住させてから本格的に造られました。
大切な人とペアのお箸にしても素敵ですね。
■ 会津木綿(あいづもめん)
厚手で丈夫、肌触りもよく、保湿性・吸汗性にも優れていたため主に日常着に使用されていました。
使い込むほど柔らかくなり、洗うほど味が出て人に馴染む布です。
加藤嘉明(かとうよしあき)が寛永4年(1627年)に会津に移った時、伊予松山(いよまつやま)から織師(おりし)を招いて伝習したのが起源といわれています。
今では着る物の他インテリア用品、小物類など幅広く利用され、気軽に会津木綿の風合いが楽しめるようになっています。
■ 会津本郷焼き(あいづほんごうやき)
会津本郷焼きは、福島県会津美里町(旧会津本郷町)周辺を産地とする陶器及び陶磁器です。
地元の土を使い、主に登り窯で焼かれ作り出されることが特徴です。
戦国時代に、会津若松の黒川城(若松城)の屋根に使う瓦を焼いたことから、焼き物作りが始まったといわれています。
茶色(赤色)を主流とした色合いが特徴です。
■ 赤べこ
福島の民芸品と聞けば「赤べこ」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
「べこ」とは会津弁で牛のこと。
ゆらゆらと首をふる姿はとても愛嬌があり、その姿は全国でも知名度の高い郷土玩具の一つです。
平安時代、圓蔵寺の建設を赤い牛が手伝ってくれたという伝説があり、それ以来幸せを運ぶ牛として多くの人に愛されるようになりました。
昔から厄除けの縁起物として親しまれています。
■ 起き上がり小法師(おきあがりこぼうし)
転んでもすぐに立ち上がるところから、粘り強さと健康のシンボルとして縁起が良いとされています。
家族や財産が増えるよう人数より1個多く買う習慣なっており、十日市(会津若松市の初市)には欠かせない縁起物です。
■ 会津唐人凧(あいづとうじんだこ)
戊辰戦争(ぼしんせんそう)の籠城戦の際、鶴ヶ城から子どもたちが会津唐人凧を揚げていたという逸話があります。
目が大きく、大きな口から舌を出した唐人武者の兜に鬼がかみついているという印象的な絵は「ベロくん出し」という名前が付けられています。
■ 会津天神(あいづてんじん)
学問の神様である天神様にあやかり、子供のすこやかな成長を願う伝統玩具のひとつです。京風で上品な顔立ちをしています。
さいごに…
いかがでしたか?
町を散策していると民芸品を取り扱うお店が沢山あるので、どれを選ぶか迷ってしまうほど豊富な種類を持つ福島の民芸品。
更に福島にはそれを楽しむための民芸品制作体験や見学が盛りだくさんあります。
自分だけの縁起物土産として手に取ってみてはいかがでしょうか?
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